電車の窓に映る自分の顔が、少し疲れて見えた日。 スマホを握る手にも、力が入らない。
「今日も、何もできなかったな……」
やりたいことはあるのに、なぜか動けない。 頑張っても続かないし、自信なんて、どこにもない。
頭では「やったほうがいい」とわかっていても、 心が、ブレーキをかけてしまう。
──あの頃の私は、 いつも「できない理由」を探しては、 自分のことを責め続けていた。
でも今は、それが「努力不足」や「甘え」ではなかったことを知っている。
変われなかったのは、 “無意識の思い込み”が、 人生のハンドルを握っていたからだった。
努力しても変われなかったのは、なぜか
ある音声教材で、こんな言葉に出会った。
潜在意識は、現実と想像の区別がつかない。 繰り返された言葉を、真実だと信じてしまう。
──その瞬間、胸の奥がざわついた。
「できない」「どうせ無理」「私にはムリ」
何気なく繰り返してきたその言葉こそ、 一番深く自分を縛っていたのだと気づいた。
無意識の“思い込み”が、人生のハンドルを握っていた
私たちの行動を決めているのは、わずか3%の“意識”ではなく、 残りの97%を占める“無意識”。
たとえば──
- 小さい頃に怒られた記憶
- 恥をかいた出来事
- 見捨てられたように感じた瞬間
その「傷ついた記憶」を心の奥に残したまま、 無意識はこう判断してしまう。
前に進むと、また痛い思いをするかもしれない。 だったら、このままでいたほうが安全だ。
その結果、どれだけ頑張っても、 「無意識」がブレーキをかけてしまう。
人生のハンドルが、 自分ではなく“過去の記憶”に握られていた。
私が変わりはじめた、「7つの実践」
音声教材で紹介されていた7つのワークを、 少しずつ、日常に取り入れていった。
最初は半信半疑だったけれど、 続けるうちに少しずつ、心の動きが変わっていった。
1. 朝の深呼吸
1日3回の“7秒呼吸法”。
息を7秒かけて吐き、7秒で吸い、 お腹(丹田)に意識を向けながら「リラックスしている」と唱える。
この習慣が、 不安や焦りでいっぱいだった私の心を、 少しずつ落ち着けてくれた。
2.夢・目標を紙に“書く”こと
「制限がないとしたら、どんな人生を送りたいか?」
そう自分に問いかけながら、 思いつく限りの夢や目標を紙に書き出した。
100個でも、200個でもいい。 “書く”という行為が、ぼんやりした願いを現実に近づけてくれる。
3.理想の自分を、具体的に描く
その夢を叶えている「自分」は、どんな人だろう?
・毎朝6時に起きている ・人に優しくできる ・清潔感がある ・時間を大切にしている
──そんな「なりたい自分」の姿を、内面・外見含めて細かく描く。
それが、自分自身の“セルフイメージ”をつくる土台になる。
4.アファメーション(自己宣言)
書いた夢やセルフイメージを、 朝と夜に“声に出して読む”。
「私は目標を達成できる人間だ」 「私は毎日どんどん良くなっている」
声に出すことで、潜在意識に言葉が浸透していく。
最初は信じられなくても、 繰り返すほどに“自分が発する言葉”が、自分を変えていく。
5.ビジュアリゼーション(イメージ)
目を閉じて、5年後の理想の自分を想像する。
・どんな部屋に住んでいる? ・朝はどう過ごしている? ・誰と、どんな時間を過ごしている?
映像のようにリアルにイメージすることで、 無意識が“予行練習”をはじめる。
実際にその未来がきたとき、 自然に行動できるようになるから不思議だ。
6.セルフレター(理想の自分からの手紙)
3年後、5年後の理想の自分になりきって、 「今の自分」へ手紙を書く。
「あの時がんばってくれたおかげで、今の私がいるよ」 「もっと自分を信じて大丈夫」
手紙は、紙でもメールでもOK。
未来の自分からの言葉が、 想像以上に力強く心に響く。
7.質問の力(howで脳を動かす)
なぜ私はできないのか? →「できない理由」を探し続ける脳になる
どうすればできるのか? →「できる方法」を探す脳になる
この違いが、人生を左右する。
潜在意識は、明確な質問に対して 24時間365日、勝手に答えを探しつづける。
だから毎朝、自分に問いかけるようにしている。
「どうすれば、今日一日を最高の日にできるか?」 「どうすれば、もっと自分を活かせるか?」
──問いの質が、人生の質を変える。
理想の自分で「振る舞う」という選択
ある日、ふと思った。
「まだ理想じゃないから、理想通りにできない」のではなく、 「理想通りに振る舞うから、理想の自分に近づく」のかもしれないと。
本屋で少し高い本を手に取ってみる。 おしゃれなカフェで、ノートを開いてみる。
そんな小さな行動が、 「私はこういう人間なんだ」という感覚を育ててくれた。
行動までつながった“最後の一押し”とは
何より大きかったのは、 成功している誰かに「あなたならできる」と言ってもらえたこと。
信じてもらえたこと。 そのまなざしが、何よりの追い風になった。
──あの言葉が、今でも心に残っている。
自分に期待する人生を、選んでいこう
変われなかったのは、 「頑張り方」が間違っていたからじゃない。 「気合」が足りなかったからでもない。
ただ、無意識の中で、 変わることを怖がっていただけだった。
だから私は、 過去の記憶にハンドルを握らせるのをやめて、 これからの人生を、自分の手で選ぶことにした。
今はまだ道の途中だけど、 少しずつ、進めるようになった。
──もし今、足が止まりそうな誰かがいたら。
この記事が、 “心のブレーキ”を外すきっかけになりますように。
もし、ここまで読んで「自分もやってみたい」と思えたなら。
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