あの日、全部を投げ出したくなった。
やることは山ほどあるのに、体が動かない。
何をしても空回りで、うまくいかない自分に腹が立って、
それなのに涙も出なくて、ただ黙ってベッドに潜り込むしかなかった。
…こんな自分、いらない。
そう思った。ほんの少しだけ、本気で。
でもね。
後になってわかったんです。
何もできなかった日。
あの静かな一日が、自分を変える“はじまり”だったことに。
この記事では、あの日の自分に教えてあげたかった3つのこと──
- 過去の自分に「もう十分」と声をかけて、手放すこと
- 目の前の“現実”に呑まれず、“事実”に立ち戻ること
- 「なぜ?」と責める代わりに、「どうやったら?」と問い直すこと
それを、今のあなたにお届けしたいと思います。
1.「もう十分」と、過去の自分を手放すこと
──変わりたいなら、まずは“いままで”を受け入れる。
どこかで、ずっと思っていました。
「こんな自分じゃダメだ」
もっと早く気づけたら。 もっとちゃんとやれていたら。 もっと強かったら──。
でも、どれだけ過去を責めても、人生は前に進まない。 むしろ責めるたびに、自分の足に重りをつけていたんです。 前に進みたいのに、自分で動けなくしていたなんて。
あるとき、気づいたんです。 変わるには「捨てること」が必要だって。 そして、「捨てる」には、その前に「認める」ことが必要なんだって。
それまでのわたしを形づくってきた、 不器用さも、逃げた日々も、遠回りも、ぜんぶ。 今の自分をここまで運んでくれた、大事な記録なんですよね。
だから、こう言ってあげました。 「もう、十分。がんばったよ」
泣きたかった日も、叫びたかった日も、 誰にも言えずに一人で抱えてた夜も、 本当に、本当によくやってきたよって。
そしたら、少しずつ心の中のノイズが静かになっていきました。 過去の自分に「ありがとう」を伝えたとき、 ようやく“次の自分”が動き出した気がしたんです。
変わりたいなら、過去を否定しないこと。 受け入れて、感謝して、そして、手放す。 それが、人生を変える一番やさしいはじまりかもしれません。
2.目の前の“現実”に呑まれず、“事実”に立ち戻ること
「ない」と思った瞬間、すべての可能性は止まってしまう。
お金がない。 時間がない。 自信がない。 センスも、経験も、ない。
──そう思った瞬間から、人は思考を止めてしまうんです。
何もできない。どうせ無理。 そんなふうに心の中で決めつけて、次の一歩を探すことをあきらめてしまう。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしい。 それ、本当に「事実」ですか?
たとえば「お金がない」──それって、ゼロ円って意味じゃないですよね。 口座をのぞいたら、845円あった。 それが「事実」です。
「ある」んです。少しでも、確かに。
ここで「ない」に引っ張られるか、「ある」に気づけるか。 それだけで、見える世界は大きく変わっていきます。
「845円、ある」って思えた瞬間、 ──じゃあ、ここからどうやって増やそうか? って、脳が動き出すんです。
人が前に進めなくなるときって、 「現実」に呑まれて「事実」を見失っているだけのことが多い。
それが本当に“起きていること”なのか、 それとも“そう思い込んでいるだけ”なのか。
少しだけ視点をずらすことで、 現実の中に埋もれていた「事実」と「可能性」が見えてきます。
3.「なぜ?」と責める代わりに、「どうやったら?」と問い直すこと
「どうやったら?」と問い直すだけで、人生は静かに動き出します。
「なんで、できないんだろう。」
あのころの口ぐせでした。 気づくと、何かあるたびに自分を責める問いを繰り返していたんです。
うまくいかなかったとき、 立ち止まってしまったとき、 焦って、悔しくて、恥ずかしくて、 「なんでこんな自分なんだろう」って、また問い詰める。
でもね。 脳って、とても素直なんです。 「なぜできないのか?」と聞かれれば、ちゃんと“できない理由”を探してきてしまう。 ──過去の失敗、足りない才能、無理な環境。 思い出したくないようなものまで、まるで証拠みたいに並べてくるんです。
そのときのわたしに教えてあげたかった。 問いを変えるだけで、見える世界は変わるってことを。
たとえば。 「なんで私はできないんだろう?」の代わりに、 「どうやったら、少しでも進めるかな?」と聞いてみる。 「どうやったら、もっとラクにできる?」 「どうやったら、楽しんで取り組める?」
“問い”が変わると、“答え”が変わる。 脳は今度、ちゃんと“できる方法”を探し始めてくれるんです。
答えは、いつも最初から自分の中にあった。 ただ、問いかけ方を知らなかっただけなんです。
「がんばれなかった日」から、すべては始まっていた。
あの日、何もできなかったこと。
あれは、間違いなんかじゃなかった。
過去の自分を責めて、止まっていた時間も、
「できない理由」を数えて、前を向けなかった日々も、
ほんとうは、すべて必要だったんです。
だって今、こうして読んでくれているあなたは、
たしかに“次”に進もうとしているから。
気づいてしまったからには、もう戻れません。
あなたの中で、小さくて静かな革命が起きたんです。
あの日の自分に、教えてあげたかった3つのこと──
「もう十分」と手放して、「事実」に立ち戻って、「どうやったら?」と問い直す。
この3つのシンプルなステップは、
今日を、明日を、そしてこれからの人生を、
すこしずつ、でも確実に変えていきます。
どうか忘れないでください。
変わるために必要なのは、「変わりたい」と思ったその瞬間のあなたです。
今日も、読んでくださってありがとうございました。
本当に気になったら、このページも覗いてみてください。
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