わかりあえない人と、わかりあおうとしなくていい理由

「なんでこの人は、こんな言い方をするんだろう」

「何度伝えても、わかってもらえない」

「こんなに頑張ってるのに、どうして通じないの?」

誰かとのやりとりで、“心がすり減っていくような感覚”に襲われたことはありませんか?

わかりあえないことが、こんなにもつらいなんて。

それでも関係を切るわけにもいかなくて、距離を取りたいのに、それすら罪悪感になってしまう。

そんなあなたに、まず伝えたいのは——

「伝わらない苦しさ」は、あなたが真剣に向き合ってきた証だということ。

それでもぶつかるのは、価値観が違うから

「こんなこと、普通わかるでしょ」

「常識的に考えて、それはないよね」

そう思ってしまうとき、私たちは知らず知らずのうちに、

“自分の価値観”で世界を測ってしまっています。

でも——

その価値観、相手のとは違うかもしれない。

たとえば、

  • 自分は「丁寧に確認する」が大事 → 相手は「スピード重視」
  • 自分は「気持ちを尊重」 → 相手は「論理がすべて」

同じ場所を見ていても、見えている景色は全然違う。

違う価値観を持っている者同士が、“同じ道”を歩こうとしたら、そりゃズレる。

それは、誰も悪くない。

ただ、前提が違っていただけ。

会話がかみ合わないときに起きていること

「いや、そういう意味じゃなくて…」

「なんでそんな風に受け取るの?」

会話がかみ合わないとき、それは“言葉のズレ”ではなく、

「求めているもの」が違っていることが多いんです。

たとえば——

  • あなたは共感してほしかった。でも相手はアドバイスを返してくる
  • あなたは話を聞いてほしかった。でも相手は結論を急いでくる

“かみ合わない”の正体は、気持ちのすれ違い

相手が悪いわけじゃない。でも、あなたも悪くない。

「私の正しさ」と「相手の正しさ」を分けてみる

苦しいのは、「正しさ」でぶつかってしまうから。

だから、一度整理してみてください。

紙に書き出しても、スマホのメモでもいい。

  • 私にとって大事なことは?
  • 相手にとって大事そうなことは?

たとえば、

「私は“約束を守ること”が当たり前」

「でも相手は“予定は変わるもの”と捉えているのかもしれない」

この視点を持てたとき、あなたはもう、“正しさで裁く”側にはいない。

そして、相手を許すためじゃなく、自分の心を守るために、分けることができる。

距離をとるのは、逃げじゃない

「この人とは、もう無理かも」

そう思ってしまう自分に、罪悪感を覚えてしまうこともありますよね。

でもね——

距離をとることは、あなたを守る“選択”です。

  • 必要以上に関わらない
  • 情報だけを淡々と共有する
  • 心を開かないことで、摩耗しすぎない

それは冷たさじゃない。

ちゃんと自分を守ろうとする、あなただけの“関係の再設計”です。

他人の言葉に、もう迷わないでいい

価値観が違う相手に出会ったとき、「なんとか歩み寄れないか」と、ずっとがんばってきたあなたへ。

本当によく、やってきましたよね。

だけど、もう無理にわかりあおうとしなくてもいいんです。

あなたが感じた「なんか違うな…」というその違和感。

それは、ちゃんとあなたの感性が働いていた証拠です。

その感覚を大事にしていい。

どう関わるかを、あなたの心にとっていちばん優しい形で選び直していいんです。

相手を変えることが目的じゃない。

あなたが、自分をすり減らさずにいられるようになること。

そのために、“理解”の角度を深めていけばいい。

この記事にたどり着いたあなたは、

もう、他人の言葉で傷つきすぎることはなくなります。

違う価値観を持つ相手とも、無理なく共存しながら、

あなたらしい世界を、ちゃんと築いていける人です。

私自身、40歳で歯科衛生士からまったく違う世界に転身したとき、

価値観の違いで理解されない場面が何度もありました。

「なぜそんなリスクを?」

「今からじゃ遅いんじゃない?」

最初は必死にわかってもらおうとしていましたが、

やがて「わかりあえない人もいる」と受け入れたことで、心がふっと軽くなったのです。

今では、応援してくれる人たちとのつながりを大切にしながら、

自分らしい道を、安心して歩めています。

だから、あなたもきっと大丈夫。

大切なのは「わかってもらうこと」ではなく、

あなた自身が「もう、わかっていること」なんです。

何か相談したいことがあるときは、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

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